"へその緒"で繋がり過ごした一心同体の生活は
赤ちゃんとママにとって宝物のような時間です
赤ちゃん誕生の記念日
とても特別で尊い日
いつしか成長してベビ ー リングを受け継いだ時
家族からの大きな愛情を感じてほしい
成長した我が子にリングを託すまで
ママやパパが身に着けられるお守りであってほしい
そんな思いを詰め込んだ"UMBILICAL CORD"は
赤ちゃんとの絆の象徴
すべての赤ちゃんの未来が
笑顔の日々でありますように
1983年生まれ。宝石商を営む両親のもと、幼い頃からジュエリーにふれて育つ。
2006年より都内のジュエリーメーカーに勤務し、宝飾製造の基礎を学ぶ。
2014年、第一子出産を機に、ベピージュエリープランドUMBILICAL CORD を立ち上げる。
娘の出産をきっかけにデザインしたベビーリング。
私が大切に育てているブランドUMBILICAL CORDと娘の話をちょっとだけ。
娘がおなかにいる事がわかったのは2013年11月の事。
安定期を目前に、切迫流産という診断を受けました。
出血が続き、1カ月ほどお手洗い以外は絶対に動いてはいけない生活。
あたり前に妊娠して、おなかの中で大きくなり、生まれてくると思っていた当時の私。
“休む”という単語とは無縁なほど、妊娠前と変わりなく過ごしていた私は、
自分の体の中で生きている赤ちゃんの存在と、恥ずかしながらその時に初めて向き合った気がします。
そんな私を見て察したのか
“今赤ちゃんを守ってあげられるのは、お母さん、あなただけだよ”という医師の叱咤激励を受け、
不安と恐怖で押しつぶされそうになりました。
そして先生に“おかあさん”と呼ばれたこの日から、まだ見ぬ我が子の“母親”である自覚が芽生え始めました。
絶対安静の日々を過ごし、久しぶりの検診の日。
エコーでおなかの中をうつすと、
うす暗い画面の中で元気に動く赤ちゃんの姿と共に、はっきりと繋がる“へその緒”が見えました。
子供の頃、母から見せられた桐箱の中に入り乾燥した小さなへその緒とは違う、長いらせん状のへその緒。
一本のへその緒で一心同体に結ばれ動く我が子は、
まるで “ママ、大丈夫だよ。繋がっているよ”と言ってくれているかのように見え、涙が止まりませんでした。
そんな妊娠生活を過ごし、無事迎えた2014年7月30日。
大きな産声と共に誕生した娘。
私が出産した産院では、産後すぐにへその緒で繋がったままの赤ちゃんをおなかの上に置き、
目の前でへその緒を切るという流れでした。
ぐるぐるとしたらせん状の、想像していたよりもしっかりとした長いへその緒。
私と娘を10カ月の間一心同体に結び、娘の命を繋いでくれていたへその緒。
へその緒にはさみが入れられ、娘のぬくもりと重みを感じた瞬間、
これまで感じた事のないよろこびと共に
“あぁ、これで私とこの子はもう一心同体ではないんだな”と、
表現の難しいさみしさを感じた事を、今でもよく覚えています。
娘の誕生は、ひとつの体を2人で共有していた時間が終わった日でもありました。
出産がおわり、安堵感と引き換えに体中に残る痛みを休めていたところに、
娘を取りあげて下さった院長先生が現れ、にっこり微笑みながら小さな箱を渡してくれました。
ひとつは、娘と繋がっていたへその緒の一部が入った小さな桐箱。
もう一つの箱の中には、娘の誕生石であるルビーがとめられた小さなベビーリングでした。
“おかあさん頑張ったね、お疲れ様。おめでとう。”
10カ月間の思い出や苦労、そして経験したことがない痛みをともなった出産を終えたばかりの私にとって、
指先でやっと持てるほどの小さな小さなリングは、
とても大きな勲章をもらったかのような気持ちになったのです。
ベッドの隣ですやすやと眠る新生児の娘と、桐箱に入ったへその緒、そしてきらきら光る小さなベビーリングを見ていると、
辛かった妊娠生活も、痛かった出産も、へその緒を切る瞬間のあのさみしい気持ちも包み込み、
私と娘をまた再び切れない絆で繋げてくれるような想いになりました。
妊娠・出産のカタチは違えども、
きっと世の中のママたちはこのような想いを経験しておかあさんになるのだろう、、、、
想いもカタチも一生残るベビーリングがほしい、と思いました。
“へその緒からはなれた後も、ずっと繋がりを感じられるベビーリング。”
はじめての育児の慌ただしい毎日の中で、この想いをつめこんだベビーリングを作るために動き始めました。
娘が寝静まるとその寝息を聞きながらデザインやコンセプトを書き、
娘の首が座る頃には抱っこ紐に娘を入れ、
職人とのミーティングや誕生石の仕入れに出かけました。
今思えば、生後間もない乳児をかかえての進行は周りの方にもたくさんご迷惑をおかけしたと思いますし、
小さな赤ちゃんだった娘を連れて無謀なことをしていたかもしれません。
出産の日の記憶がより鮮明なうちにカタチにしたい、この日の想いを忘れたくない、という想いに突き動かされていた事。
そして日に日に驚くほど急成長する娘を見ていると、
この子が1歳の誕生日を迎えるまでにママが作った小さな指輪を渡したい、という願いがうまれ、
産後1年間は育児と共に無我夢中でした。
そんな日々を重ね、娘が1歳を過ぎた頃にやっとブランドが完成しました。
きっと一人身なら半分以下の時間でできたかもしれませんが、
初めての育児と共によちよち歩きで準備したベビーリングの完成。喜びはひとしおでした。
ブランド名は赤ちゃんとママを一心同体に繋ぐ親子の証 “へその緒” を英訳した
“UMBILICAL CORD”
娘の指にはすでに入らなくなってしまったベビーリングでしたが、
娘の誕生と共にうまれたといっても過言ではないこのブランド。
あの日から、あっという間に月日は過ぎ、娘は10才になりました。
これから先もずっと、このブランドと娘を大切に育てていきたいです。
そしてUMBILICAL CORDと娘が、
たくさんの人達に出会い、必要とされ、
大切にして貰える事を願っています。
15~16世紀のヨーロッパでは、
「銀のスプーンをくわえて生まれてきた子は幸せになる』
という、古い言い伝えがありました。
その時代、銀のスプーンは健康や富の象徴でした。
そんな言い伝えをもとに、
"一生たべものに困らず、元気に成長してくれますように"と願いを込めて
赤ちゃん誕生の記念や洗礼を受ける際、銀製のスプーンを贈る
風習がうまれました。
この風習が時代とともに変化し、お守りとなる誕生石を
留めたベビーリングを贈る文化として広まっています。
愛情と願いをつめこみ、ご両親から。
新しい命の誕生を迎える、ご家族や親戚から。
家族のように大切な、ご友人へ。
出産記念・誕生記念・お祝いとしてなど、ベビーリングを選ばれる方が増えています。
愛情あふれるこのベビーリング文化をたくさんの方に知って頂き、未来へ繋いでもらえたら嬉しいです。